四国九州⑧

福岡2日目。前日は行けなかった場所に向かう。

まずは、大宰府政庁の跡である。大宰府は、中国・朝鮮と接する外交上の要衝である九州を統括するためにおかれた機関で、「遠の朝廷」とも呼ばれた。その名に違わず、都と同様の条坊制が敷かれている。

ただし、その壮麗な姿も残念ながら今は見る影もない。正門前の道が「朱雀大路」と呼ばれているくらいか(写真は朱雀大路にかかる朱雀大橋)。

しかし、工夫はなされている。文化庁の事業の一つとして、太宰府VRアプリというものが存在する。

VRで出現した大宰府と、現在との比較はこんな感じ。

次に向かったのは、観世音寺である。九州の仏教美術の宝庫として名高い。

こちらもアプリの対象なので、比較が可能。

観世音寺の見どころは6mほどの観音立像である。京都奈良以外で、これほど巨大な像を複数見られるところはないだろう。

観世音寺から歩くこと20分ほど、大宰府駅に着く。大宰府駅というなら大宰府政庁遺跡の近くに設置して欲しいものだが、こちらは同じ大宰府でも太宰府天満宮である。

太宰府天満宮の参道には梅が枝餅の店が多くある。これまであまりに飲食店がなさすぎたので、梅が枝餅のセットを頼んだ。

太宰府天満宮は仮殿になっていた。

次に、天満宮に隣接する九州国立博物館に向かう。天満宮からエスカレーターが出ている。

近代的な建物。

九州の特徴でもある石人を見ることができた。臼杵磨崖仏同様、九州の石は削りやすいので石の加工品が多いのだという。

遣唐使船の再現。

照明の効果や展示物の置き方、再現展示の数に気合いを感じた。東博の常設展より九博のほうが好みである(東博の建物が古いゆえの制約もあるかもしれないが…)。

メキシコ展。東博の方に行っていないことを思い出して調べると、会期が終わってしまっていた…

やなり梅が枝餅1つではHPが持たなかったので、餅を追加補給しながらラーメン屋に向かった。

まあまあ通り道なので、水城に行ってきた。水城とは、巨大な堤のことである。唐や新羅が上陸して攻めてきた時のために、防壁にするために築かれた。

だめだ、森にしか見えない。大宰府併設の展示館や九博で水城のことは学べたので、まあいいだろう。

ここで本日の観光を終え、宿に向かったが、台風の影響で、9/8に予約している便が飛ばない可能性が出てきた。

よって、急遽7日夜の便に振り替えることにした。一泊や景色はもったいないが仕方ない。帰りの羽田でやろうと思っていたことが全てフラグになってしまった。

急なことだったので、通路側の席しか取れなかった。

しかし行きとは違ってモニターが付いており、飛行機のライブ映像を見ることができた。

コンテンツを選ぶこともできた。

JAL名人会を選ぶ。

7日中に福岡を離れると決めてから5時間足らずで東京に着いてしまった。飛行機速すぎる。

8泊9日、自分史上最長の旅は、なぜか7泊8日となって幕を下ろしたのだった。